終局 いつ終わるのか
- 打つ手がなくなったと思ったら、パスします。第1部の伏線は、ここで効いてきます。
- 2人が続けてパスすると、対局が止まります(第九条1項)。でも、まだ終わりではありません。
- 止まったあと、2人で「どの石が死んでいるか」「どこが誰の地か」を確かめ、合意したら終局です(第九条2項)。
- 黒と白の境目に、どちらの地でもない空点が残っています。これが駄目です(呼吸点の「ダメ」と同じ言葉ですが、ここでは境目の空点のこと)。
- 駄目は交互に詰めていきます。本当はパスする前に詰めておくものですが、止まったあとでも、2人が合意すれば詰めてかまいません(第九条の解説)。
- 詰め終わりました。駄目は誰の地でもないので、詰めても、黒と白それぞれが囲んだ空点の数は変わりません。日本ルールでは損得なし(中国ルールでは、詰めた石がそのまま1点になります)。
- 駄目が残ったまま数えると困ることがあります。この小さな盤では、黒も白も目を3つずつ持って生きていて、間に駄目が1点だけ残っています。
- 規約では、駄目に接している石の目は地になりません(第八条)。このままでは黒も白も地がゼロになってしまう。だから数える前に駄目を詰め切ります。
- 1点詰めれば、両方の目がちゃんと地になります。
- もう1つが手入れです。上の辺の黒1子に注目してください。呼吸点は、外の駄目 a と、黒地の中の b の2つだけです。
- 黒がこのまま駄目を詰めていくと、白が a に詰めた時点で黒1子はアタリ。続けて白に b へ打たれ、取られてしまいます。
- 取られたあと、黒は止める手を打つしかありません。黒地は減り、取られた石の分も引かれて、この盤では白の半目勝ちにひっくり返ります。
- そこで黒は、先に b、つまり自分の地の中へ1手打っておきます。これが手入れです。黒1子は本体とつながり、もう取られません。
- 自分の地に打つので1目損に見えますが、しなければ2目の損でした。あとは駄目を詰めて数えると、黒地32・白地24で、黒の1目半勝ちです。
- 終局には合意が必要です。そして合意するには、石が生きているか死んでいるかが分かっていなければなりません。
- 前の講で見た、黒の隅に残った白1子です。慣れた人にはひと目で死に石ですが、初めて打つ人同士だと「まだ生きられるのでは?」と意見が分かれることがあります。分かれている間は終われません。だから初心者は「いつ終わるか」が分からない。終局を理解するには、実は棋力が要るのです。
- 意見が割れたら、道は2つ。1つめは、対局を再開して、打って決着をつけること。このとき、再開を求められた側が先に打ちます(第九条3項)。黒が再開を求め、白が先に打ちました。
- 黒が受け、白も逃げようとしますが、隅の9点では2つの目は作れません。最後は白5子が取られて決着しました。
- 2つめは、死活だけを確かめる手順で調べること。このときは、ふだんのようにコウ立てを使えないなどの特則があります(第七条2項)。後で見る「曲がり四目」の扱いも、ここから出てきます。
- この講座では、2つの道の考え方だけにとどめます。細かい手順は、日本棋院が公開している「日本囲碁規約」の逐条解説と死活確認例にまとまっています。