D 着手禁止点
- 隅の a を見てください。上下左右は黒石と盤の端。白がここに打ったらどうなるでしょう。
- 打った瞬間、この白石には呼吸点が1つもありません。だから打てません。こういう点を着手禁止点と言います。
- 盤の真ん中でも同じです。4方を黒に囲まれた点に、白は打てません。
- 黒にとっては、自分の石に囲まれた点です。黒が打つのは自由。自分の石とつながって、呼吸点が残るからです。
- 今度は少し違う形です。黒の1子は、呼吸点が a の1つだけ。アタリになっています。
- 白が a に打つと、白石の呼吸点はゼロ。でも同時に、黒の1子の呼吸点もゼロになります。
- このときは先に相手の石を取ります。黒が取り除かれると、白石に呼吸点が生まれる。だから打てるのです。
- 「着手禁止点に見えても、相手の石を取れるなら打てる」。これが D の例外です。
- この例外は、第3部の「生きと死に」で大事になります。外を全部ふさがれた黒に、穴 a が1つだけ残っている形です。
- 白が a に打つと、黒3子をまとめて取れます。目が1つしかない石は、最後にこの手で取られるのです。
- 実は日本囲碁規約には、「自殺手を禁ずる」という条文がありません。書いてあるのは、「呼吸点のない石は、盤上に存在することができない」ということだけです(第四条)。
- そして第五条で、相手の石を取り上げた時点で、着手が完了すると決めています。
- 順番にすると「置く → 呼吸点のなくなった相手の石を取る → 自分の石に呼吸点があるか確かめる」。白の a は、取ったあとに呼吸点があるので盤上にいられます。
- だから例外をわざわざ書かなくても、「取れるなら打てる」が、この順番から自然に出てきます。
- ちなみに、ルールによっては、自分のかたまりを丸ごと取らせる手(連の自殺)を認めるものもあります(ニュージーランドルールなど)。日本・中国・韓国のルールでは、この黒は×の点に打てません。