「囲む」とは
- 純碁で終盤まで打つと、自分の石でしっかり囲んだ空き地は、相手が入ってきても生きられない場所になります。左下の隅は、黒が9つの点を囲んだ場所です。
- 白がこの隅に入ってきました。
- でも中は9点しかなく、白はここで2つの目を作れません。白がよそに打っている間に黒が囲めば、取れてしまいます。この空き地は、実質的に黒のものです。
- そこで、こういう空き地を石と同じように数えることにします。これが地です。盤上の石と地を足して数えるのが中国ルールです。
- 地から、相手に取られた石の数を引いて数えるのが日本ルールです。2つの違いは、このあと「数え方」の講でくわしく見ます。
- 地を数えるようにすると、純碁では点にならなかった「残した目」も点になります。純碁の講で見た終局は、黒43・白34でした。
- 中国ルールで数えると、2つずつの目も足して黒45・白36(コミの前)。この例は両方とも目が2つなので差は変わりませんが、残した目の数が違えば、純碁と普通の囲碁で結果がずれます。純碁は、終わり方を体で覚える入口として使います。
- 盤の端は壁でした。だから隅は、少ない石で広く囲めます。6つの石で9つの点を囲みました。
- 辺で同じ9つの点を囲むには、9つの石が要ります。
- 真ん中なら12の石が要ります。隅、辺、中央の順に効率が悪くなります。
- 「四隅を埋めたら最強では?」と思うかもしれません。確かに隅は効率のよい場所で、対局はたいてい隅から打ち始めます。
- でも、それだけでは足りません。19路盤の交点は361。四隅の外に、まだこれだけの場所が残っています。ここを相手に囲まれたら勝てません。
- では、天元に黒を1つ置いただけなら? 黒は「盤全体を囲んだ」と言えるでしょうか。
- 白が隅に入ってきて、こんなふうに陣地を作りました。中には6つの点があり、白がきちんと受ければ、黒はこの白を取れません。
- 囲んだと言えるのは、相手が入ってきても生きられない場所だけです。天元の1子は、何も囲めていません。
- つまり「囲む」は、線の見た目ではなく、入ってきた石が生きられるかどうかで決まります。ここで「生きと死に」が必要になります。