仕入と販売

No07 商品の現金仕入

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  1. 次は売るための商品を仕入れる取引です。
  2. 仕入先のアゴヒゲさんからリンゴを十個、一個50万円で仕入れました。
  3. 代金の500万円は現金で支払いました。
  4. 会社の現金は1,011万円から511万円に減りました。
  5. 仕入れたリンゴはまだ売っていません。そのため費用ではなく、商品という資産になります。
  6. 支払った現金は500万円減りました。現金も資産です。
  7. 仕訳は左側に商品500万円、右側に現金500万円です。
  8. この仕訳を仕訳帳に書き足します。
  9. 元帳へ転記します。
  10. 残高試算表に集めます。
  11. 資産の中で入れ替わっただけなので、試算表の合計は変わりません。
  12. そして財務諸表です。
  13. BSでは現金が500万円減って、商品が500万円増えました。資産の合計は変わりません。
  14. PLは動きません。仕入れた商品が売上原価という費用になるのは、売れたときです。
  15. PLの当期純利益はマイナス49万円のままです。SSの当期純利益の行も同じマイナス49万円です。
  16. 純資産も動かないので、SSの当期末残高とBSの純資産合計は、どちらも451万円のままです。
  17. CSでは営業活動の商品仕入支出に入ります。
  18. 右側の間接法では利益は動きませんが、商品が500万円増えた分を棚卸資産の増減で引きます。お金が商品に変わったからです。
  19. 導入の回ではお金の流れを順に追うために、仕入れを投資活動に含めて話しました。表の上では本来どおり営業活動です。
  20. CSの期末残高は511万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
  21. 税引前当期純利益もマイナス49万円のままで、右側の間接法の一番上と同じです。
  22. 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、マイナス519万円です。同じ数字になっています。
  23. 全体を見てみましょう。
  24. 仕入れただけでは利益は動きません。現金が商品に変わり、お金の流れには営業活動の支出として出てきます。
  25. 次は同じリンゴを、代金を後で払う約束で仕入れる取引です。

No08 商品の掛仕入

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  1. 次は代金を後で払う約束で商品を仕入れる取引です。
  2. アゴヒゲさんからリンゴを四個、一個50万円で仕入れました。
  3. 今回はその場ではお金を払いません。代金の200万円は後で払う約束です。これを掛けで仕入れる、といいます。
  4. リンゴは届きましたが、現金は動いていません。そのかわり後で払う義務が生まれました。
  5. では5つの要素で考えます。
  6. まずリンゴが200万円分増えました。現金で仕入れたときと同じく、商品という資産です。
  7. 次に、後で代金を払う義務です。これは買掛金という負債になります。
  8. 現金の札は今回は出てきません。
  9. 資産の増加は左側、負債の増加は右側に書きます。
  10. 仕訳は左側に商品200万円、右側に買掛金200万円です。前の回の現金のところが買掛金に変わりました。
  11. この仕訳を仕訳帳の一番下に書き足します。
  12. 同じ日に現金での仕入と掛けでの仕入が並びました。
  13. 次に総勘定元帳へ転記します。
  14. 商品の元帳の左側に200万円、新しくできた買掛金の元帳の右側に200万円が入ります。
  15. 商品の元帳には、前の回の500万円と合わせて700万円が入りました。
  16. 元帳の残高を残高試算表に集めます。
  17. 今回は左も右も200万円ずつ増えて、合計は1,300万円で一致しています。
  18. BSでは左側の商品が200万円増え、右側の負債に買掛金200万円が載りました。
  19. 左右が同じだけ増えたので、BSはそろったままです。
  20. PLは動きません。現金で仕入れたときと同じく、費用になるのは売れたときです。
  21. PLの当期純利益はマイナス49万円のままです。SSの当期純利益の行も同じマイナス49万円です。
  22. 純資産も動かないので、SSの当期末残高とBSの純資産合計は、どちらも451万円のままです。
  23. CSも動きません。お金が出ていくのは後で買掛金を払うときです。
  24. 右側の間接法では商品が増えた200万円を棚卸資産の増減で引き、買掛金が増えた200万円を仕入債務の増減で足します。
  25. 二つが打ち消し合うので、営業キャッシュ・フローは変わりません。
  26. 現金は動かないので、CSの期末残高とBSの現金及び預金は、どちらも511万円のままです。
  27. 税引前当期純利益もマイナス49万円のままで、右側の間接法の一番上と同じです。
  28. 営業キャッシュ・フローも直接法と間接法で、どちらもマイナス519万円のままです。
  29. 全体を見てみましょう。
  30. 掛けで仕入れると、ものと負債が増えるだけで、お金はまだ動きません。動いたのはBSだけです。
  31. 次は仕入れたリンゴを現金で売る取引です。

No09 商品の現金売上

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  1. 次は仕入れた商品を売る取引です。
  2. お客さんのハートさんにリンゴを三個、一個200万円で売りました。
  3. 代金の600万円はその場で現金で受け取りました。
  4. リンゴを渡してお金を受け取る。会社の現金が600万円増えました。
  5. では5つの要素で考えます。この取引では二つのことが起きています。
  6. 一つ目は売上です。現金が600万円増えました。現金は資産です。
  7. そして売上が600万円あがりました。売上は収益です。
  8. 二つ目は、売ったリンゴが手もとから無くなったことです。仕入れたときの値段は一個50万円でした。
  9. 商品が150万円減りました。商品は資産です。
  10. 減った商品の分は売上原価という費用になります。
  11. 資産の増加と費用は左側、収益と資産の減少は右側に書きます。
  12. 仕訳は二行になります。一行目は左側に現金600万円、右側に売上600万円です。
  13. 二行目は仕訳の左側に売上原価150万円、右側に商品150万円です。
  14. この二行の仕訳を仕訳帳の一番下に書き足します。
  15. 日付は一行目にだけ書きます。
  16. 次に科目ごとの総勘定元帳へ転記します。
  17. 現金と売上原価は元帳の左側に、売上と商品は元帳の右側に入ります。
  18. 元帳の残高を残高試算表に集めます。
  19. 左の合計と右の合計は今回も一致しています。
  20. まずBSです。現金が600万円増えて、商品が150万円減りました。
  21. 資産は差し引き450万円増えました。ところが右側はまだ動いていません。左右の合計がずれています。
  22. 売上と売上原価はPLに載ります。
  23. 売上600万円から売上原価150万円を引いた、450万円が売上総利益です。この分だけ当期純利益も増えました。
  24. この利益はSSを通って、BSの純資産へ流れていきます。
  25. 利益剰余金が450万円増えて、BSの左右がそろいました。
  26. PLの当期純利益401万円は、そのままSSの当期純利益の行に入っています。
  27. SSの純資産の当期末残高901万円も、BSの純資産合計と同じです。
  28. 現金で受け取った売上は、CSでは営業活動の欄に入ります。
  29. 右側の間接法では税引前当期純利益が450万円増え、売れて減った商品の150万円を棚卸資産の増減で足します。
  30. 合わせて600万円。直接法の営業収入の増え方と同じになります。
  31. CSの期末残高は1,111万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
  32. PLの税引前当期純利益401万円は、右側の間接法の一番上に入ります。
  33. 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、81万円です。同じ数字になっています。
  34. 全体を見てみましょう。
  35. この取引は仕入れたリンゴ三個をハートさんに売って、代金の600万円を現金で受け取ったものでした。
  36. PLには売上600万円と売上原価150万円が載り、当期純利益が450万円増えました。
  37. BSには左側に現金の600万円の増加と、商品の150万円の減少が載りました。右側では、利益の分だけ利益剰余金が450万円増えています。
  38. SSでは利益剰余金の当期純利益の行が450万円増えて、401万円になりました。
  39. CSには売上で入ったお金として、営業活動に600万円が載りました。
  40. 次は同じ商品を掛けで売る取引です。

No10 商品の掛売上

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  1. 次は代金を後で受け取る約束で商品を売る取引です。
  2. ハートさんにリンゴを三個、一個200万円で売りました。
  3. 代金の600万円は後で受け取る約束です。これを掛けで売る、といいます。
  4. リンゴは渡しましたが、現金はまだ入っていません。
  5. では5つの要素で考えます。現金で売ったときとほとんど同じです。
  6. まず売上です。代金はまだでも、リンゴを渡した時点で売上600万円をあげます。売上は収益です。
  7. そのかわり後で代金を受け取る権利が600万円増えました。これは売掛金という資産です。
  8. そして渡したリンゴの分、商品が150万円減り、売上原価という費用になります。
  9. 仕訳は二行になります。
  10. 一行目は仕訳の左側に売掛金600万円、右側に売上600万円です。前の回の現金のところが売掛金に変わりました。
  11. 二行目は前の回と同じく、仕訳の左側に売上原価150万円、右側に商品150万円です。
  12. この二行の仕訳を仕訳帳の一番下に書き足します。
  13. 現金での売上と掛けでの売上が並びました。
  14. 次に総勘定元帳へ転記します。
  15. 新しくできた売掛金の元帳の左側に600万円が入ります。売上高の元帳は1,200万円になりました。
  16. 元帳の残高を残高試算表に集めます。
  17. 左右の合計は今回も一致しています。
  18. BSでは売掛金が600万円増えて、商品が150万円減りました。
  19. PLには売上600万円と売上原価150万円が加わって、当期純利益は450万円増えました。
  20. この利益も連鎖して利益剰余金が450万円増え、BSの左右がそろいます。
  21. PLの当期純利益851万円は、そのままSSの当期純利益の行に入っています。
  22. SSの純資産の当期末残高1,351万円も、BSの純資産合計と同じです。
  23. ところがCSは動きません。まだ一円もお金を受け取っていないからです。
  24. 右側の間接法では税引前当期純利益が450万円増えますが、まだ受け取っていない売掛金の600万円を売上債権の増減で引きます。
  25. 減った商品の150万円を足すと、増減はゼロです。営業キャッシュ・フローは動きません。
  26. 現金は動かないので、CSの期末残高とBSの現金及び預金は、どちらも1,111万円のままです。
  27. PLの税引前当期純利益851万円は、右側の間接法の一番上に入ります。
  28. 営業キャッシュ・フローも直接法と間接法で、どちらも81万円のままです。
  29. 全体を見てみましょう。
  30. 利益は450万円増えたのに、お金は増えていません。利益とお金の動きはいつも同じとは限らないのです。
  31. 次は掛けで仕入れたリンゴの代金を仕入先に支払う取引です。

No11 買掛金の支払

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  1. 次は掛けで仕入れたリンゴの代金を払う取引です。
  2. 約束の日が来たので、アゴヒゲさんに買掛金の200万円を現金で支払いました。
  3. 会社の現金は1,111万円から911万円に減りました。
  4. 後で払う義務だった買掛金が200万円なくなりました。負債が減ったので左側に書きます。
  5. 支払った現金は200万円減りました。資産の減少なので右側です。
  6. 仕訳は左側に買掛金200万円、右側に現金200万円です。
  7. この仕訳を仕訳帳に書き足します。
  8. 元帳へ転記します。
  9. 残高試算表に集めます。
  10. 買掛金の元帳は残高がゼロになりました。
  11. そして財務諸表です。
  12. BSでは現金と買掛金が同じ200万円ずつ減りました。左右はそろったままです。
  13. PLは動きません。仕入れたときに記録した義務を払って終わらせただけだからです。
  14. PLの当期純利益は851万円のままです。SSの当期純利益の行も同じ851万円です。
  15. 純資産も動かないので、SSの当期末残高とBSの純資産合計は、どちらも1,351万円のままです。
  16. CSでは営業活動の商品仕入支出に加わります。現金で仕入れた500万円と合わせて700万円です。
  17. 右側の間接法では、買掛金が減った200万円を仕入債務の増減で引きます。利益は動かず、お金だけが出ていきます。
  18. CSの期末残高は911万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
  19. 税引前当期純利益も851万円のままで、右側の間接法の一番上と同じです。
  20. 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、マイナス119万円です。同じ数字になっています。
  21. 全体を見てみましょう。
  22. 掛けで仕入れたときは利益もお金も動かず、払ったときにお金だけが動きました。
  23. 次は掛けで売ったリンゴの代金を受け取る取引です。

No12 売掛金の回収

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  1. 次は掛けで売ったリンゴの代金を受け取る取引です。
  2. ハートさんから売掛金の600万円が現金で支払われました。
  3. 会社の現金は911万円から1,511万円に増えました。
  4. 現金が600万円増えました。資産の増加なので左側です。
  5. そのかわり、代金を受け取る権利だった売掛金が600万円なくなりました。資産の減少なので右側です。
  6. 仕訳は左側に現金600万円、右側に売掛金600万円です。
  7. この仕訳を仕訳帳に書き足します。
  8. 元帳へ転記します。
  9. 残高試算表に集めます。
  10. 売掛金の元帳は残高がゼロになりました。
  11. そして財務諸表です。
  12. BSでは売掛金が現金に入れ替わりました。資産の合計は変わりません。
  13. PLは動きません。売上はリンゴを渡したときに、もうあげているからです。
  14. PLの当期純利益は851万円のままです。SSの当期純利益の行も同じ851万円です。
  15. 純資産も動かないので、SSの当期末残高とBSの純資産合計は、どちらも1,351万円のままです。
  16. CSでは営業活動の営業収入に加わります。現金で売った600万円と合わせて1,200万円です。
  17. この1,200万円はPLの売上高の合計と同じ金額です。
  18. 右側の間接法では、売掛金が減った600万円を売上債権の増減で足します。利益は動かず、お金だけが入ってきます。
  19. CSの期末残高は1,511万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
  20. 税引前当期純利益も851万円のままで、右側の間接法の一番上と同じです。
  21. 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、481万円です。同じ数字になっています。
  22. 全体を見てみましょう。
  23. 掛けで売ったときに出た利益とお金のずれは、代金を受け取ったことで埋まりました。
  24. 次は商品を届けるための配送車を買う取引です。