4つの表
貸借対照表(BS)
字幕の全文
- この動画ではBSを見ます。
- BSは、ある時点で会社がどんな財産を持ち、そのお金をどう集めたのかを表す表です。
- 見るところは三つあります。
- 右側のお金の集め方、左側のお金の使い道、そして財政状態です。
- 一つ目は右側です。
- 右側はお金をどうやって集めたのかを表し、これを資金の調達源泉といいます。
- お金の集め方は三つ、投資してもらう、借りる、稼ぐ、です。
- まず投資してもらう方法です。
- この会社は、クチヒゲさんが自分のお金500万円を出してつくりました。
- 右側に資本金500万円、左側に現金500万円が載ります。
- 投資してもらったお金は返さなくてよいので、純資産に入ります。
- 次に借りる方法です。
- 銀行から600万円を借りると、右側に短期借入金600万円が載ります。
- 借りたお金には返す義務があるので、負債といいます。
- 最後に稼ぐ方法です。
- 商品を売って儲けが出ると、その分が利益剰余金として純資産に積み上がります。
- 店舗を買ったこの時点では、借りた2,600万円、投資してもらった500万円、稼いだ791万円が右側にそろいました。
- お金の集め方はこの三つです。
- 二つ目は左側です。
- 左側は集めたお金を何に使ったのかを表し、これを資金の運用形態といいます。
- 期末のBSを見ると、お金は現金のほか、商品や建物、車といった形に変わっています。
- 左側の合計と右側の合計はいつも同じで、この会社の期末ではどちらも3,173万円です。
- 並び方にも決まりがあります。
- 資産は一年以内に現金に変わる流動資産を上に、建物や車のように長く使う固定資産を下に並べます。
- 負債も一年以内に払う流動負債を上に、それより先に払う固定負債を下に並べます。
- 三つ目は財政状態です。
- どれだけの資産をどれだけの負債でまかなっているか、という財産の状況を財政状態といいます。
- たとえば、三人の友人が同じマンションを買ったとします。
- 一人目は両親からもらって、二人目は銀行から借りて、三人目は自分で稼いで買いました。
- 三人とも左側は同じでも、右側が違うので財政状態も違います。
- 財政状態は大きく三つの形に分けられます。
- 一つ目は資産の半分以上を純資産でまかなっている健全な形です。
- 二つ目は負債に頼る割合が高い、やや危険な形です。
- 三つ目は負債が資産を上回り純資産がマイナスになった形で、これを債務超過といいます。
- この三つの形で良し悪しを見分けます。
- さきほどの友人なら、一人目と三人目は健全、借りて買った二人目はやや危険です。
- 右側のお金の集め方、左側のお金の使い道、そして財政状態、この三つがBSの見どころです。
- 次はPLを見ます。
損益計算書(PL)
字幕の全文
- この動画ではPLを見ます。
- PLは、一定の期間にいくら稼ぎ、いくら使い、いくら儲かったのかを表す表です。
- BSがある時点の財政状態なら、PLは一年間の経営成績です。
- 見るところは二つあります。
- 収益と費用と利益の関係、そして五つの利益です。
- 一つ目は収益と費用と利益の関係です。
- 使う言葉は三つです。
- 収益は会社が稼いだ金額です。
- 費用はその収益を稼ぐために使った金額です。
- そして、収益から費用を差し引いた残りが当期純利益です。
- 収益、費用、当期純利益、この三つでPLはできています。
- 費用のほうが多くて差し引けないときは、その残りを当期純損失といいます。
- この会社で、はじめて商品を売ったところまでを見てみます。
- 売上高は600万円です。
- そこから売上原価や広告宣伝費、設立の費用などを差し引いて、当期純利益は401万円です。
- 二つ目は五つの利益です。
- 普段目にするPLは報告式という形で作られています。
- 報告式では、収益と費用をいくつかに分けて上から順に差し引きながら、五つの利益を計算します。
- どんな活動でどれだけ儲けたのかが、段階ごとに分かるようにするためです。
- 一つ目は売上総利益です。
- 売上高から売上原価を差し引いた利益で、粗利ともいいます。
- 二つ目は営業利益です。
- 売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いた利益です。
- 給料や広告宣伝費のような本業にかかる費用を引くので、営業利益は本業の儲けを表します。
- 三つ目は経常利益です。
- 営業利益に、利息のような本業以外の収益と費用を加えて計算します。
- 四つ目は税引前当期純利益です。
- 経常利益に、土地を売った損益のような臨時の利益と損失を加えます。
- 五つ目は当期純利益です。
- 税引前当期純利益から法人税等を引いた最後に残る利益です。
- この会社の一年分では、売上総利益は900万円、営業利益は732万円、経常利益は668万円です。
- この会社には臨時の利益も損失も無いので、税引前当期純利益は経常利益と同じ668万円です。
- この表でも経常利益の下に同じ金額の税引前当期純利益が並び、その下に法人税等が来ます。
- 法人税等の200万円を差し引いて、当期純利益は468万円です。これで五つの利益がそろいました。
- この一年の当期純利益468万円は、BSの利益剰余金に積み上がります。
- 収益と費用と利益の関係、そして五つの利益、この二つがPLの見どころです。
- 次はCSを見ます。
キャッシュ・フロー計算書(CS)
字幕の全文
- この動画では財務四表の一つ、CSを見ます。
- CSは会社の現金の動きに着目する表です。
- 見るのは三つです。
- 三つの区分、BSとのつながり、そして利益と現金の違いです。
- 一つ目は三つの区分です。
- 導入の二本目で見たとおり、企業の活動は財務、投資、営業の三つに分けられます。
- CSはこの三つの活動ごとに現金がどう出入りしたかを、三つの区分に分けて表します。
- 区分の一つ目は営業活動によるキャッシュ・フローです。
- 商品を売って入ってくる現金や商品の仕入れで出ていく現金が、ここに入ります。
- 二つ目は投資活動の区分で、建物や車を買ったりお金を貸したりしたときの現金です。
- 三つ目は財務活動の区分で、出資を受けたりお金を借りたり返したりしたときの現金です。
- この三つがCSの区分です。
- 机の表で確かめます。
- まず最初の取引の出資金の払込だけを反映した表です。
- クチヒゲさんが出した500万円は、財務活動の区分に株式発行による収入として入ります。
- 一番下の期末残高も500万円です。
- 次に、一年分の取引をすべて反映した表です。
- 営業活動で401万円増え、投資活動で2,370万円減り、財務活動で2,500万円増えました。
- 三つを合わせると現金は531万円増えています。
- 会社をつくった年なので、期首の残高はゼロで、期末の残高は531万円です。
- 二つ目はBSとのつながりです。
- BSの現金及び預金を水槽にたまった水にたとえます。
- CSは、その水槽に流れ込んだ水と流れ出た水を区分ごとに表します。
- つまり現金及び預金がなぜ増えたのか、なぜ減ったのかを説明する明細です。
- CSの期末残高は531万円でした。
- BSの現金及び預金も531万円です。
- 期末の残高が二つの表をつなぐ数字です。
- 三つ目は利益と現金の違いです。
- PLの当期純利益は468万円でした。
- ところが現金の増えた額は531万円で、利益とは一致しません。
- たとえば借りたお金は現金を増やしますが、利益ではありません。
- 建物を買って出ていった現金も、全額がその年の費用になるわけではありません。
- だから利益とは別に、現金の動きを表す表が必要なのです。
- 机のCSの右側は間接法という作り方です。
- 間接法は営業キャッシュ・フローの表し方が違うだけで、別のキャッシュ・フローを計算しているわけではありません。
- そのため、投資活動と財務活動のキャッシュ・フローは直接法とまったく同じになるので、右の表では書くのを省いています。
- PLの税引前当期純利益668万円から始めて、利益と現金のずれを一つずつ直し、営業キャッシュ・フローを出します。
- 結果は401万円で左側の直接法と同じになります。
- CSで見たのは三つです。
- 現金の出入りを営業、投資、財務の三つの区分で表すこと。
- 期末の残高がBSの現金及び預金とつながること。
- そして利益と現金は一致しないことです。
- この三つがCSの要点です。
- 次はSSを見ます。
株主資本等変動計算書(SS)
字幕の全文
- この動画では財務四表の最後の一つ、SSを見ます。
- 名前は長いですが、純資産が一年でどう増え、どう減ったかを表す表です。
- 見るのは三つです。
- 表の形、出資の直後の表、そして一年の終わりの表です。
- 一つ目は表の形です。
- 横の行は、上から、当期首残高、当期の変動、当期末残高です。
- 始めの残高に一年の変動を足すと、終わりの残高になるという形です。
- 当期の変動の行は四つで、新株の発行、当期純利益、剰余金の配当、利益準備金の積立です。
- 縦の列は六つです。資本金、利益剰余金の三つの列、株主資本合計、純資産合計の六つです。
- 利益剰余金は利益準備金と繰越利益剰余金に分けて書き、その右に二つを合わせた合計を書きます。
- この会社の純資産は株主資本だけなので、株主資本合計と純資産合計は同じ数字になります。
- 二つ目は出資の直後の表です。
- クチヒゲさんが500万円を出資して会社をつくりました。
- 会社をつくった年なので、当期首残高はゼロです。
- 出資を受けて株を発行したので、新株の発行の行の資本金の列に500万円が入ります。
- 当期末残高の資本金も500万円で、BSの資本金と同じ数字です。
- 三つ目は一年の終わりの表です。
- 一年分の取引をすべて反映しました。
- PLの一番下の当期純利益468万円が、この表の当期純利益の行の繰越利益剰余金の列に入ります。
- 当期末残高は資本金が500万円、繰越利益剰余金が468万円、合わせて968万円になりました。
- この当期末残高はBSの純資産と同じ数字です。
- BSの資本金は500万円、利益剰余金は468万円です。
- つまり、PLの当期純利益はSSを通ってBSの純資産へ届きます。
- SSはPLとBSをつなぐ表でもあるのです。
- ところで剰余金の配当の行は、この一年はゼロのままです。
- 配当は利益の一部を株主に分けることで、利益剰余金を減らします。
- この会社の配当は翌年の取引で見ます。
- まとめます。SSで見たのは三つです。
- 当期首残高に当期の変動を足して当期末残高を出す、という表の形。
- 出資を受けると、新株の発行として資本金が増えること。
- そしてPLの当期純利益が、この表を通ってBSの純資産へつながることです。
- この三つがSSの要点です。
- 次は五つの要素と勘定科目を見ます。