設備と資金と給与
No13 配送車の購入
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- 次は商品を届けるための配送車を買う取引です。
- 販売代理店から配送車を一台、100万円で買いました。
- 代金は現金で支払いました。現金は1,511万円から1,411万円に減りました。
- 配送車は何年も使って商品を届けます。パソコンと同じく、費用ではなく車両運搬具という資産にします。
- 支払った現金は100万円減りました。
- 仕訳は左側に車両運搬具100万円、右側に現金100万円です。
- この仕訳を仕訳帳に書き足します。
- 元帳へ転記します。
- 残高試算表に集めます。
- 資産の中で入れ替わっただけなので、試算表の合計は変わりません。
- そして財務諸表です。
- BSでは現金が100万円減って、車両運搬具が100万円増えました。
- PLは動きません。車の代金は使う年数に分けて、期末に減価償却費として費用にします。
- PLの当期純利益は851万円のままです。SSの当期純利益の行も同じ851万円です。
- 純資産も動かないので、SSの当期末残高とBSの純資産合計は、どちらも1,351万円のままです。
- CSでは投資活動の固定資産の取得支出に加わり、パソコンと合わせて140万円です。
- CSの期末残高は1,411万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
- 税引前当期純利益も851万円のままで、右側の間接法の一番上と同じです。
- 営業キャッシュ・フローも直接法と間接法で、どちらも481万円のままです。
- 全体を見てみましょう。
- 長く使うものを買うと、利益は動かず、資産の中身と投資活動のお金の流れが変わります。
- 次は店舗を買うための資金を銀行から長い期間で借りる取引です。
No14 設備資金の借入
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- 次は店舗を買うための資金を銀行から借りる取引です。
- 銀行から2,000万円を借りました。二十年後にまとめて返す約束です。利息は年三パーセントです。
- 借りたときに一年分の利息60万円を先に支払いました。
- 現金は2,000万円入って60万円出たので、差し引き1,940万円増えました。
- 前の運転資金の借入と同じく、元本と利息の二つの仕訳に分けます。
- 元本です。現金が2,000万円増えました。返すのは一年より先なので、長期借入金という負債です。
- 利息です。支払利息60万円は費用で、現金が60万円減りました。
- 仕訳は二件です。左側に現金、右側に長期借入金。そして左側に支払利息、右側に現金です。
- 二件の仕訳を仕訳帳に書き足します。
- 元帳へ転記します。
- 残高試算表に集めます。
- 左右の合計は今回も一致しています。
- そして財務諸表です。
- BSでは現金が増えて、右側の負債に長期借入金2,000万円が載りました。
- 支払利息は60万円増えて、当期純利益と利益剰余金が同じだけ減りました。
- ただし、この講座では計算を簡単にするため、60万円のうち半分を来年の分の利息とします。その分は決算の回で前払いの資産に振り替えます。
- PLの当期純利益791万円は、そのままSSの当期純利益の行に入っています。
- SSの純資産の当期末残高1,291万円も、BSの純資産合計と同じです。
- CSでは、借りた2,000万円は財務活動、利息の支払は営業活動の欄に入ります。
- 右側の間接法では、税引前当期純利益が支払利息の分だけ60万円減ります。
- そこで、支払利息の60万円をいったん足し戻し、小計の下の利息の支払額で実際に払った60万円を引きます。
- CSの期末残高は3,351万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
- PLの税引前当期純利益791万円は、右側の間接法の一番上に入ります。
- 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、421万円です。同じ数字になっています。
- 全体を見てみましょう。
- 返す期限が一年より先の借入は長期借入金になります。現金と負債が大きく増え、利益が減ったのは利息の分だけです。
- 次はこの資金で店舗を買う取引です。
No15 店舗の購入
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- 次は借りた資金で店舗を買う取引です。
- 不動産屋から店舗の建物を2,000万円で買いました。
- 代金は現金で支払いました。会社の現金は2,000万円減りました。
- 店舗は長い年数使って会社の稼ぎを生みます。建物という資産です。
- 支払った現金は2,000万円減りました。
- 仕訳は左側に建物2,000万円、右側に現金2,000万円です。
- この仕訳を仕訳帳に書き足します。
- 元帳へ転記します。
- 残高試算表に集めます。
- 資産の中で入れ替わっただけなので、試算表の合計は変わりません。
- そして財務諸表です。
- BSでは現金が2,000万円減って、建物が2,000万円増えました。
- PLは動きません。建物も使う年数に分けて、期末に減価償却費として費用にしていきます。
- PLの当期純利益は791万円のままです。SSの当期純利益の行も同じ791万円です。
- 純資産も動かないので、SSの当期末残高とBSの純資産合計は、どちらも1,291万円のままです。
- CSでは投資活動の固定資産の取得支出に加わり、2,140万円になりました。
- CSの期末残高は1,351万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
- 税引前当期純利益も791万円のままで、右側の間接法の一番上と同じです。
- 営業キャッシュ・フローも直接法と間接法で、どちらも421万円のままです。
- 全体を見てみましょう。
- 借りたお金が店舗という資産に変わりました。CSでは財務活動で集めたお金が、投資活動で使われたのが分かります。
- 次は取引先にお金を貸す取引です。
No16 現金の貸付
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- 次は取引先にお金を貸す取引です。これまでの借入とは反対の立場です。
- 取引先に200万円を貸しました。返してもらうのは三年後です。
- 貸したときに一年分の利息10万円を先に受け取りました。
- 現金は200万円出て10万円入ったので、差し引き190万円減りました。
- この取引も元本と利息の二つの仕訳に分けます。
- 元本です。後で返してもらう権利が200万円増えました。返してもらうのは一年より先なので、長期貸付金という資産です。現金は200万円減りました。
- 利息です。現金が10万円増えて、受取利息という収益があがりました。
- 仕訳は二件です。左側に長期貸付金、右側に現金。そして左側に現金、右側に受取利息です。
- 二件の仕訳を仕訳帳に書き足します。
- 元帳へ転記します。
- 残高試算表に集めます。
- 左右の合計は今回も一致しています。
- そして財務諸表です。
- BSでは現金が減って、長期貸付金200万円が資産に加わりました。
- 受取利息はPLの営業外収益です。当期純利益と利益剰余金が10万円増えました。
- ただし、この講座では計算を簡単にするため、10万円のうち半分を来年の分の利息とします。その分は決算の回で振り替えます。
- PLの当期純利益801万円は、そのままSSの当期純利益の行に入っています。
- SSの純資産の当期末残高1,301万円も、BSの純資産合計と同じです。
- CSでは、貸したお金は投資活動の貸付による支出、受け取った利息は営業活動の欄に入ります。
- 右側の間接法では、税引前当期純利益が受取利息の分だけ10万円増えます。
- そこで、受取利息の10万円をいったん引き、小計の下の利息の受取額で実際に受け取った10万円を足します。
- CSの期末残高は1,161万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
- PLの税引前当期純利益801万円は、右側の間接法の一番上に入ります。
- 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、431万円です。同じ数字になっています。
- 全体を見てみましょう。
- お金を借りると負債と財務活動、お金を貸すと資産と投資活動。同じお金の貸し借りでも、立場で載る場所が変わります。
- 次は運転資金の短期借入金を銀行に返す取引です。
No17 短期借入金の返済
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- 次は運転資金として借りたお金を銀行に返す取引です。
- 返す日が来たので、短期借入金の600万円を現金で返しました。
- 利息は借りたときに払ってあるので、今回払うのは元本だけです。
- 返す義務だった短期借入金が600万円なくなりました。負債の減少なので左側です。
- 支払った現金は600万円減りました。資産の減少なので右側です。
- 仕訳は左側に短期借入金600万円、右側に現金600万円です。借りたときの仕訳のちょうど反対です。
- この仕訳を仕訳帳に書き足します。
- 元帳へ転記します。
- 残高試算表に集めます。
- 短期借入金の元帳は残高がゼロになりました。
- そして財務諸表です。
- BSでは現金と短期借入金が同じ600万円ずつ減りました。左右はそろったままです。
- PLは動きません。借りたお金を返すのは収益でも費用でもないからです。
- PLの当期純利益は801万円のままです。SSの当期純利益の行も同じ801万円です。
- 純資産も動かないので、SSの当期末残高とBSの純資産合計は、どちらも1,301万円のままです。
- CSでは財務活動に返済による支出600万円が入ります。
- CSの期末残高は561万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
- 税引前当期純利益も801万円のままで、右側の間接法の一番上と同じです。
- 営業キャッシュ・フローも直接法と間接法で、どちらも431万円のままです。
- 全体を見てみましょう。
- 財務活動には借りて入った600万円と、返して出た600万円が両方並びました。
- 次は役員に報酬を支払う取引です。
No18 役員報酬の支払
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- 次は役員に報酬を支払う取引です。
- 代表取締役のクチヒゲさんは会社のために働きました。その報酬は25万円です。
- ただし手渡すのは20万円です。残りの5万円はクチヒゲさんの税金や社会保険料の分として、会社が預かります。
- そのため現金は25万円ではなく、20万円だけ減りました。
- 報酬は総額の25万円が役員報酬という費用です。
- 支払った現金は20万円減りました。
- 預かった5万円は後で税務署に納める義務があります。預り金という負債です。
- 仕訳は左側に役員報酬25万円。右側に現金20万円と預り金5万円です。
- この仕訳を仕訳帳に書き足します。
- 元帳へ転記します。
- 残高試算表に集めます。
- 左右の合計は今回も一致しています。
- そして財務諸表です。
- BSでは現金が20万円減って、右側の負債に預り金5万円が載りました。
- 役員報酬はPLの販売費及び一般管理費です。当期純利益と利益剰余金が25万円減りました。
- PLの当期純利益776万円は、そのままSSの当期純利益の行に入っています。
- SSの純資産の当期末残高1,276万円も、BSの純資産合計と同じです。
- CSには実際に出ていった20万円だけが、営業活動の人件費の支出として入ります。
- 右側の間接法では、税引前当期純利益が25万円減ります。まだ払っていない預り金の5万円は、その他負債の増減で足し戻します。
- 営業キャッシュ・フローは20万円の減少で、直接法と同じです。
- CSの期末残高は541万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
- PLの税引前当期純利益776万円は、右側の間接法の一番上に入ります。
- 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、411万円です。同じ数字になっています。
- 全体を見てみましょう。
- 費用は25万円、出ていったお金は20万円。差の5万円は預り金としてまだ会社に残っています。
- 次は預かったお金を税務署などに納める取引です。
No19 預り金(社保等)の支払
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- 次は預かったお金を納める取引です。期中の取引はこれで最後です。
- 前の回で預かった5万円に会社が負担する法定福利費5万円を加えて、合計10万円を税務署などに納めました。
- 法定福利費は社会保険料のうち会社が負担する分です。
- 預かっていた5万円は納めたので、預り金という負債が減りました。
- 会社が負担した5万円は法定福利費という費用です。
- 支払った現金は合計で10万円減りました。
- 仕訳は左側に預り金5万円と法定福利費5万円。右側に現金10万円です。
- この仕訳を仕訳帳に書き足します。
- 元帳へ転記します。
- 残高試算表に集めます。
- 預り金の元帳は残高がゼロになりました。
- そして財務諸表です。
- BSでは現金が10万円減り、預り金はゼロになりました。
- 法定福利費はPLの販売費及び一般管理費です。当期純利益と利益剰余金が5万円減りました。
- PLの当期純利益771万円は、そのままSSの当期純利益の行に入っています。
- SSの純資産の当期末残高1,271万円も、BSの純資産合計と同じです。
- CSでは人件費の支出に10万円が加わり、30万円になりました。
- 右側の間接法では、会社負担の法定福利費の5万円で税引前当期純利益が減ります。預り金を納めた5万円はその他負債の増減で引きます。
- 合わせて10万円の減少で直接法と同じです。
- CSの期末残高は531万円になりました。BSの現金及び預金と同じです。
- PLの税引前当期純利益771万円は、右側の間接法の一番上に入ります。
- 営業キャッシュ・フローは直接法でも間接法でも、401万円です。同じ数字になっています。
- 全体を見てみましょう。
- 前の回と合わせると、人件費の費用は30万円、出ていった現金も30万円。預かったお金を納めて費用とお金の金額がそろいました。
- 期中の取引はこれで全部です。次からは期末の決算の取引を見ていきます。